お正月あれこれ 細雪

山のように本を用意していたのに
読み切ったのは畠中恵『ねこのばば』と
谷崎潤一郎『細雪 下巻』だけでした。

でもでも『細雪』上・中・下巻が読み切れたのは大きな喜びです。
ついキリがくるとぱたんと読まなくなったりで時間かかりましたが
ページをめくり始めると否応なく引き込まれ
すっかり細雪の住人になってしまってました。
取り立てて特別なことは起こらないんです。
大正から昭和のはじめ、三女の雪子の見合いをめぐる物語。
格式を重んじ、うわさ話に右往左往し、
見合いひとつするにもとにかくまどろっこしい。
菊五郎の歌舞伎のこと、京都のお花見のことは、それでも姉妹は忘れない。
スピーディな今の世の中で失われたものばかり、
それがとても優雅で美しいのです。
また内気な雪子が時にはがゆく、
(見合い相手の電話に素っ気なく答え、それだけで破談に…)
破天荒な四女の妙子にほとほと手を焼き、
次女の幸子が8ページにわたって心の中で不満をもらすところなんて
めちゃくちゃおもしろくて。
なくなってしまったものもあれば、今も変わらないものもある。
姉妹、家族の絆、人のつながりのおもしろさ。
舞台が関西なので、それがまたさらに親近感で。

読み終わったのがうれしいけれど、さみしくもある。
またこんな気分を味わいたい。(orange99)
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by ichinichisya | 2007-01-10 22:48 | 本のはなし


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